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記事公開日 : 2026/08/21
無線LAN時計の中には、NTPサーバーを自分で指定できる機種と、指定できない(あらかじめ決められたサーバーに固定されている)機種があります。この違いは何を意味するのか、どんな場面で重要になるのかを整理します。
結論:NTPサーバーを「指定できる」機種は、時刻情報を取得する相手(NTPサーバー)を自分で選べるため、会社の中だけで使う時刻配信サーバーに接続したり、複数の拠点にある時計をまとめて同じ時刻にそろえたりしたい場合に向いています。一方「指定できない」機種は、あらかじめ決められた相手に自動で接続するだけのシンプルな仕組みで、家庭や一般的なオフィスでの利用に十分対応できます。
NTPとは、「Network Time Protocol(ネットワーク・タイム・プロトコル)」の略称です。プロトコルとは、機械同士がやり取りをするための「決まりごと・ルール」のことで、NTPはその名のとおり、インターネットなどのネットワークを通じて正しい時刻をやり取りするためのルールです。
世界には、正確な時刻を管理し、問い合わせに応じて配信しているコンピューター(これを「NTPサーバー」と呼びます)があります。無線LAN時計は、無線LAN(Wi-Fi)を使ってインターネットにつながり、このNTPサーバーに「今の正しい時刻を教えてください」と問い合わせることで、自動的に時刻を合わせています。
つまりNTPは、離れた場所にある機器同士で時刻をそろえるための「時刻の受け渡しルール」、NTPサーバーはその時刻を実際に配信している相手、と考えると分かりやすいでしょう。
より詳しい仕組みは前回の記事「Wi-Fi時計・無線LAN時計・Wi-Fi同期の違い(仮リンク・後ほど差し替えてください)」でも解説しています。今回は一歩踏み込んで、「NTPサーバーをどこから取得するか」という点に注目します。
多くの無線LAN時計は、初期設定の状態のまま、あらかじめ機器に設定されているNTPサーバー(インターネット上で時刻を配信している場所)に自動で接続し、時刻を取得します。利用者が何も設定しなくても使える手軽さが特徴です。
一方、「NTPサーバーを指定できる」機種では、時刻を取得する相手(NTPサーバー)を、利用者が自由に選んで設定できます。たとえば、会社の中だけで使う専用のNTPサーバーを指定したり、特定の公的機関が提供するNTPサーバーを指定したりすることが可能です。
NTPサーバーを指定できると、次のような使い方ができます。
特に企業や施設で多数の時計を運用する場合、時刻を配信する場所を社内でまとめて管理できることは大きな利点になります。
NTPサーバーを指定できないタイプは、あらかじめ機器に設定されている「公開NTPサーバー」に自動で接続し、時刻を取得する仕組みです。公開NTPサーバーとは、誰でも無料で正確な時刻情報を取得できるように、公的機関などが運営しているサーバーのことです。日本では、NICT(情報通信研究機構)が提供しているNTPサーバーなどが広く利用されています。
利用者が接続先を選ぶ必要はなく、無線LANにつなぐだけで、自動的に正確な時刻が反映されます。設定の手間がかからず、すぐに使い始められる点が特徴です。
家庭や、一般的なオフィス・店舗など、社内に専用のNTPサーバーを用意して管理するほどの必要がない環境であれば、こうした公開NTPサーバーを使うタイプでも十分に役立ちます。
選び方の目安:「社内に時刻を配信する専用のサーバーを用意して、複数の時計をまとめて管理したいか」「インターネットとのやり取りをできるだけ減らしたい事情があるか」がポイントです。どちらかに当てはまる場合はNTPサーバー指定可能なタイプ、当てはまらなければ指定不可タイプでも十分です。
ノア精密の「MAG無線LAN時計」シリーズには、NTPサーバーを指定できる型番と、指定できない型番の両方があります。用途や設置場所に合わせて選べるようになっています。
| 商品コード | NTPサーバー指定 | メーカー希望小売価格 | サイズ(mm) | 推奨場所・利用シーン |
|---|---|---|---|---|
| W825SMZ | 指定可能 | ¥18,000(税抜) | 500×500×53 | 大規模会議室、多目的ホール、工場倉庫など大規模スペース |
| W824SMZ | 指定可能 | ¥14,000(税抜) | 420×420×47 | 待合室、休憩所、エントランスなど多くの人が集うスペース |
| W823SMZ | 指定可能 | ¥11,400(税抜) | 327×327×53 | 食品工場、クリーンルームなど万が一の落下破損や異物混入に備えたいスペース |
| W-811WH-Z | 指定可能 | ¥10,000(税抜) | 327×327×53 | ワークスペース、小会議室、個室など中小規模オフィススペースにおすすめ |
| W-787WH-Z | 指定可能 | ¥18,000(税抜) | 125×182×26 | スタッフのデスクやパーソナルスペースにおすすめ |
| W821WHZ | 指定可能 | ¥11,400(税抜) | 150×360×33 | 中規模以上の受付・待合室、休憩所エントランスなど、日付確認や衛生管理が必要なスペース |
| T801WHZ | 指定可能 | ¥4,300(税抜) | 81×202×20 | 小規模な受付・待合室、店舗カウンターなど日付確認・衛生管理が必要なスペース |
| W820WHZ | 指定不可 | ¥10,000(税抜) | 368×368×49 | アナログ(温湿度計付)の一般利用向けモデル |
| W819WHZ | 指定不可 | ¥5,700(税抜) | 305×305×45 | アナログの一般利用向けモデル |
| W818BEZ/W818WHZ/W818DGYZ(木目調) | 指定不可 | ¥5,700(税抜) | 292×292×45 | 木目調デザインの一般利用向けモデル |
※価格・仕様は変更になる場合があります。最新情報は各製品ページをご確認ください。「-」は情報未掲載の項目です。
表を見るとわかるとおり、NTPサーバーを指定できるモデルは、複数拠点や広いスペースでの一括運用、衛生管理・記録管理が求められる施設など、業務用途を意識したラインナップが中心です。一方、木目調デザインの「W818シリーズ」のように、NTPサーバー指定機能をあえて外すことで、価格を抑え家庭用途にも選びやすくしたモデルもあります。すべての場面で「指定できる」ことが必要なわけではなく、設置場所や使い方に合わせて選べることがポイントです。
次のような場合は、NTPサーバーを指定できるタイプがおすすめです。
一方、次のような場合は、指定できないタイプでも十分です。
設置環境や使い方に合わせて、自分に合ったMAG無線LAN時計を選んでみてください。